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ショートソング/桝野浩一

公開日: : 最終更新日:2013/06/28 エンターテイメント , , ,

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この小説はショートソング=短歌、がメインテーマなのですが、短歌なのに、まったく古臭いイメージがないんです。登場人物のさわやかな短歌の詠み方を見ていると、新しいスポーツにも思えてしまう。出てくる短歌が、とにかくかっこいいんです。

 

この小説の中には、いろいろな実在する短歌が登場するのですが、私が一番印象に残っているものがこれです。

 

ミラクルで奇跡みたいなミラクルで奇跡みたいな恋だったのに
(引用元:「ショートソング」桝野浩一)

 

どうですか。信じられないような、奇跡みたいな恋。そして、その恋はもう過去のものであって、ここにはなく、未練たっぷりに引きずっている。そんな切なくて悔しい主人公の気持ちが痛いほど伝わってきませんか。

たった31文字。この中に、たくさんの感情が込められているんですね。たったこれだけなのに、多くのことを伝えることができる。読み手の感情を揺さぶることができる。なんなら、泣かせたり、鳥肌を立たせたり、感動させることだってできるんです。

 

では、小説はどうでしょう。1つの作品の中には、いったい何文字あるのでしょうか。短歌の、何倍の文字が使われているのでしょうか。

そう考えると、小説の可能性って、無限大なんですよね。きっと。

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