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Fake/五十嵐貴久

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『Fake』は、読み終わった時の感動が強く、いまだに忘れられない作品のひとつです。

 

いわゆる”どんでん返し“が最後にあるわけなんですが、私にとってFakeのそれは、かなりの衝撃でした。

基本的にはすべて探偵をやっている男の一人称で語られます。物語の9割くらいまでは、この男が中心となってストーリーが進むんですね。

そして、クライマックスでもある最後の敵とのポーカー対決シーンでは、終始ドキドキしっぱなしです。

やるかやられるかの真剣勝負。そしてやっとのことで勝ったと思った瞬間に、最大のピンチが訪れるわけです。

 

そこからの、胸がすくような鮮やかな大逆転劇がすごく気持ちいい。

何が気持ちいいって、読者と一緒に、実は主人公の男も仲間に騙されるんです。とっても爽やかに、かっこよく。仲間が助けてくれたんだとわかった瞬間には、もうこの小説の虜になっていました。

途中で少し気持ちが離れしまったようなクセのある登場人物も、この最後の展開があることで、みんなまとめて大好きになっちゃいました。

 

私もFakeのように、読んでいて気持ちのいい裏切り方と、読み終わった後も読者の心に残り続けるような、そんな作品を書いてみたいものです。

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