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Vol.23 物語のタイムテーブルは確認用として使いなさい

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ストーリーを作るときに考えておかなくてはいけないことの1つに、物語のタイムテーブルがあります。

 

タイムテーブルとは、登場人物がいつどこで何をしていたのかを、時間単位、時には分単位で時間軸にそって書き表した線表のこと。

登場人物が、物理的に矛盾のある行動をしていてはいけません。さらには主人公だけでなく、物語で直接書かれなかったとしても、脇役がその日その時間に何をしていたのかを作者は当然知っておく必要があります

とはいえ、登場人物が増えれば増えるほどタイムテーブルは複雑になってくるし、物語全体のタイムテーブルを作るのは非常に時間がかかってしまいそうです。

 

これに対し、大沢さんは次のような見解を述べています。

どうしてもタイムテーブル通りに登場人物を動かしたくなって、登場人物が役割的、役柄的になってしまう傾向がある。(略)タイムテーブルは後追いで確認用に作るのがベストだという気が、私はしています。(引用元:売れる作家の全技術/大沢在昌/角川書店)

 

これには、私も賛成です。タイムテーブルの役割は結局のところ、矛盾のない動きになっているのかどうかを確認することにあります。それ自体が物語を作るものではありません。

 

さらに私が後で作成するメリットだと思うのは、全体を作る必要がないところ。たとえば、矛盾が出てくる可能性のある場面を重点的に作成し、明らかにそういった心配がない場面では省略する。

そうやってメリハリをつけることで、本来の目的を、最小限の労力で達成できるのではないでしょうか。

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