*

Vol.22 人が読んで面白いと思う小説の条件とは

ad


面白い小説とは何か、という問題は、世界中の小説家にとってもっとも難しいテーマのひとつです。ところがこの問題に対してもまた、大沢さんはこのように言い切ります。

 

人が読んで面白いと思う小説の条件は、大雑把に分けて「変化を読ませる」か「謎を解き明かす」か、この二つなんです。(中略)大事なのは、純文学でもエンターテインメントでも、優れた面白い小説には必ず謎があるということです。(引用元:売れる作家の全技術/大沢在昌/角川書店)

 

謎といっても、いろいろなタイプの謎があるんですよね。ミステリーのトリックはもちろんですが、心理的な謎や、行動的な謎というものもたくさんありそうです。その謎が小説を楽しませるための核であり、これがないとお話になりません。

どんな小説を書こうか考えるときには、プロットを書き始める前に、読者にどんな謎を与えてあげるのかを、よく考える必要があるということですね。

 

私が思うに、そもそも人間なんて、相手が何を考えているかわからないのが普通であって、ましてや自分のことすら正確にわからない人の方が多い。

だからこそ人間は興味ある相手のことを少しでも知ろうとするし、自分をすら知ろうとするし、世の中のわからないことに対する好奇心を本能的に楽しんでいます。

 

小説を読むときに、タイトルやあらすじを見て「面白そうだ」とワクワクするのも、そんな本当的な好奇心がそうさせているような気がします。

 

人間の心理って、奥が深そうで、実際に深いのでしょうが、でも見方によってはすごくシンプルなんですよね。面白いです。

ad

関連記事

売れる作家の全技術

Vol.14 スタニスラフスキー・システム

ちょい役の「通行人A」に、どうやって深みを与えるのか。演劇の世界で有名な、ある方法を紹介してくれてい

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.17 甘いモノが嫌いな主人公は甘いモノを絶対に食べない

"暗黙の了解"というものは、どこの世界にでも存在するものです。もちろん、小説も例外ではありません。

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.12 新人賞には悪人が必要

簡単そうに見えて、でも実は難しいというアドバイスが出てきました。   いい人だ

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.8 最低1000冊は読みなさい。

私が新人賞に向けて書く小説にはミステリーの要素も入れたいと思っているのですが、さっそく、こんな厳しい

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.21 お決まりパターンはデメリットではない

オリジナリティを出そうとすると、どうしても"お決まりパターン"を避けてしまいたくなります。でも、どう

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.24 副詞は使っていいのかダメなのか

副詞とは簡単に言うと、「すぐに」「もっと」「なぜなら」など、動詞や形容詞の前につけて修飾する言葉のこ

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.18 こどもが主人公でも、大人の文章を書けばいい

10代の主人公なのに、言葉や考え方がやけに大人っぽいことがよくあります。現実的じゃないよなぁ、なんて

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.16 主人公に変化のない物語は人を動かさない

小説とは、人の心を動かしてこそ名作となりえます。では、小説で人の心を動かすとは、つまりどういうことな

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.13 「通行人A」が物語に厚みをもたせる

軽い気持ちで登場させていいキャラクターなんか、いないんですね。   「通行人A

記事を読む

売れる作家の全技術

Vol.7 大沢在昌さんに学ぶ。

書きたいジャンルを決めたので、さっそくストーリーを考えて……といきたいところですが、何事も焦りは禁物

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ad

売れる作家の全技術
Vol.24 副詞は使っていいのかダメなのか

副詞とは簡単に言うと、「すぐに」「もっと」「なぜなら」など、動詞や形容

売れる作家の全技術
Vol.23 物語のタイムテーブルは確認用として使いなさい

ストーリーを作るときに考えておかなくてはいけないことの1つに、物語のタ

売れる作家の全技術
Vol.22 人が読んで面白いと思う小説の条件とは

面白い小説とは何か、という問題は、世界中の小説家にとってもっとも難しい

売れる作家の全技術
Vol.21 お決まりパターンはデメリットではない

オリジナリティを出そうとすると、どうしても"お決まりパターン"を避けて

Fake/五十嵐貴久
Fake/五十嵐貴久

『Fake』は、読み終わった時の感動が強く、いまだに忘れられない作品の

→もっと見る

PAGE TOP ↑