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Vol.11 魅力的なキャラクターの作り方

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キャラクターの重要性は理解したとして、ではどのように作ればいいのか。これについても大沢さんは大胆にもこう言い切ります。

 

どうすれば読者の記憶に残るような魅力的なキャラクターを作れるようになるのか。大事なことは一つしかありません。「観察」です。「人間ウォッチング」、それしかない。(略)「観察し、想像する」、その訓練を積み重ねることが、魅力的なキャラクターを造形するための第一歩です。(引用元:売れる作家の全技術/大沢在昌/角川書店)

 

私はどちらかというと人見知りな人間ですから、人をじっと見る、ということが苦手です。「目があったらどうしよう」「話しかけられたらどうしよう」なんて無意識に考えてしまいます。ですから、今まで人間観察というものをしたことがほとんどありません。でも、魅力的なキャラクターを作るには、これしかないというんですね。

確かに、自分のもてる知識だけでキャラクターを作ろうとしても、どうしても視野がせまくなってしまいます。実在する人物をモデルにキャラクターを作るにしても、自分がよく知っている”人間”なんて、たかが知れてますからね。多くてもせいぜい、数十人くらいでしょう。魅力的なキャラクターを探しだすには、引き出しが少なすぎます。

 

ところが自分の部屋から一歩出てみると、そこにはものすごく、たくさんの人間がいます。電車にたった一回乗るだけでも、最低でも数十人はいる。都市部であれば数百人レベルの人間を簡単に見ることができます。この世界には、本当にいろいろな人がいますからね。言われてみれば、まさにキャラクターの宝庫なわけです

自分の部屋に閉じこもって、うんうんと頭の中で考えるばかりではダメということですね。ネットなどで画面の中に住み着くこともダメ。外に出て、常に刺激を受け続けることが大切ということです。なるほど。

 

ところで私の仕事は、日本全国いろいろな場所に出張させていただくことがよくあります。毎日同じ電車で、毎日同じ人にばかり会うような生活スタイルではありません。今まで自覚はなかったのですが、人間観察するには極めて恵まれた環境にあると言えそうです。

 

ただ本を読むだけの通勤・移動時間に、人間観察という趣味を、ひとつ加えてみようと思います。

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